タジマグループは、イタリア・ミラノ近郊のマッジョーレ湖で開催された「PI Apparel Europe 2025」において、Adobe社と共同でファッションおよびアパレルの試作プロセスを革新する新たな取り組みを発表しました。

Adobe Substance 3Dと刺繍デザインの融合

Adobe Substance 3Dは、ハイエンドな3Dデザインとビジュアライゼーションを可能にする統合型アプリケーションです。
数年前にSubstance 3D Samplerで導入された「Embroidery Generator」により、ユーザーは画像やグラフィックを瞬時に刺繍パッチへ変換し、バーチャルデザインに刺繍ならではの質感や立体感を表現できるようになりました。

 

バーチャル刺繍を実際の製品へ

今回タジマグループは、業界初となるワークフロー統合を実現しました。Substance 3D Samplerで作成した刺繍デザインを直接刺繍ソフトウェア「Tajima DG17」に転送でき、従来必要だった手作業での刺繍データ化が不要となりました。ワンクリックでバーチャル上の表現がそのまま刺繍データに変換されます。

さらに、刺繍を施す生地の種類を指定するだけで、ソフトウェアがその素材に合わせて最適な設定を自動で適用します。
こうして、タジマの刺繍機でそのまま生産に活用できる刺繍データが生成されます。

 

デザインから生産へ ― 進化する刺繍ワークフロー

この新しい統合により、デザインから生産までのプロセスが大幅に効率化され、クリエイターは実物に近い仕上がりを素早く確認できるようになりました。Adobeのビジュアルイノベーションとタジマの刺繍技術の融合は、デジタルから実際の製品へとつながるワークフローの新しい進化を示しています。

今回のAdobeとの協業は、デザインとものづくりの距離を縮める新たな節目となります。
タジマグループはこれからもパートナーとともに、刺繍ワークフローの進化をリードしていきます。

「Tajima DG Exporter」プラグインは現在、Substance 3D Sampler 5.0.3対応版としてダウンロード可能です。
本発表にあたり、デモ実演にご協力いただいたStudio Aurigaに深く感謝申し上げます。

関連リンク

Adobe Substance 3D ワークフロー紹介ウェビナー

Adobe Substance 3D について

Tajima DG17 について