コンポジットファイバー縫い付け機
TCWM SPEC2 Series
お知らせ
株式会社TISMの参画する「CFRP-アルミニウム一体化モノコック-カーボンニュートラルのための新しいアプローチ」が「JEC COMPOSITES INNOVATION AWARDS」を受賞 株式会社TISM(愛知県春日井市、代表取締役:兒島成俊、以下「当社」)は、当社を含む4社で取り組んだ「CFRP-アルミニウム一体化モノコック-」の製作が「JEC COMPOSITES INNOVATION AWARDS AUTOMOTIVE & ROAD TRANSPORTATION-PARTS 部門賞」を受賞し、2月8日(木)にフランスパリにて表彰式が行われました。CFRPの有効活用やカーボンニュートラルの向上を目的とした実証実験の生産工程には、当社が提供するTFP工法やコンポジットファイバー縫付専用機「TCWM」などの刺繍技術が活用されており、繊維機能と材料利用の最適化、車両モノコックの軽量化などを実現しました。 タジマグループリリースページ 詳しくはこちらから
TCWM SPEC2
コンポジットファイバーの縫い付け
コンポジット先進国ヨーロッパで実用化されている、刺繍技術を応用したタジマのTCWM SPEC2。 TCWMシリーズは完成品に近い形で形成できるため、無駄を省いた高精度プリフォームの大量生産を実現しました。
特徴
ネットシェープに近いプリフォーム作製で低コスト化
自由な形状で形成できるので、素材ロスを減らしコストを削減できます。
多層、局所的な積層(縫い付け)が可能
製品全体もしくは局所的にファイバーを積層できるので、必要箇所に剛性・強度の向上に効果的です。
高精度プリフォームの大量生産と品質の均質化
コンピュータ制御された縫い付けヘッドが、自動かつ正確にファイバーを縫い付けます。
縫い付けピッチは0.1mm単位で行え、専用デザインソフトでパターン化されたプリフォームを生産できます。
量産対応
最大12頭まで対応しているので、一度の稼働で12個のプリフォームを生産できます。
多様なアレンジ力
ツイン使用(T00シリーズ)の場合、ひとつのプリフォームに2種類のファイバーを縫い付けることができます。
縫い付け角度は自由自在
縫い付け角度は0°~360°まで自在に調整できます。応力のかかる角度を考慮して、ファイバーを自由に配置できます。
デザインも簡単に
別売りの専用ソフトを使用すれば、プリフォームデザイン作成・編集が簡単にできます。
製品スペック
TCWMシリーズ
機種 : TCWM-100 頭数 : 1~12頭 | 機種 : TCWM-T00 頭数 : 1~6ペア
※機械サイズは頭数、枠サイズ、枠タイプにより異なります
枠サイズ
縦枠サイズ: 450~2500mm | 横枠サイズ: 520~1770mm
※枠タイプは加工に応じてご相談ください
- 回転数
- Max.1000rpm
※機械サイズにより変更されます。 - ステッチ幅
- 0.1~12.7mm
- 消費電力
- 最大3kVA
- 電源
- 3相 200-220V, 240V, 350/380/400/415/440V 50/60Hz
単相 200-220V, 240V, 220-240V(for ENA/GES) 50/60Hz - 登録パターン数
- 最大200パターン
- 登録可能ステップ数
- 最大65,535ステップ
- 登録可能針数
- 最大200万パターン
- 入力データフォーマット
- タジマフォーマット
(DST,TBF,TCF,EDF)
及び他社フォーマット対応 - データ入力ポート
- USB x 2, LAN
オプション
自動給油装置 / 大釜 / オートフレームチェンジャー / ワイヤー供給装置 / ワイヤー切断装置 / 針接触検出装置(導線のみ) / ジョグリモコン / ABボビン及びブラケット / ステッチデータ変換ソフトウェア
プリフォーム設計・製造
TFP - Tailored Fiber Placement -
自由な方向に任意にファイバーを積層できるタジマのTCWMが実現する、FRPの概念を変える工法がTFP工法です。それはコンポジット先進地域であるヨーロッパで実用化されているテキスタイル技術を応用した刺繍技術を使ったプリフォームの作製方法で、従来の方法では加工やコストの面で難しかった特殊な形状や中抜き形状への対応や、また局所的な積層や補強が可能です。TFPによるプリフォーム成形では応力に応じた繊維の配置により軽量かつ高剛性な製品が実現できます。
プリフォーム設計工程
設計プロセスにおいては、設計要件に基づき、設計空間を満たすように繊維配向をパスデータに置き換えます。また、複雑な部品については、CAEアプリケーションで有限要素法に基づき主応力の方向を確認し、配向方向や積層量を検討します。 そして得られたパスデータを専用デザインソフトでステッチデータに変換致します。
プリフォーム作成工程
基材(不織布、ガラス繊維クロス、炭素繊維クロス等、樹脂フィルム)を固定したパントグラフ(枠)をコンピュータ制御により駆動し、連続した長繊維(ファイバー・トウ)を基材に配向・固定します。繊維の方向や形状は自動的且つ正確にプログラムすることが可能です。一度に配向できるプリフォームは最大12個*と大量生産が可能です。配向後のプリフォームは様々な成型方法(RTM、VaRTM、オートクレーブ、熱プレス等)にて成形可能です。 *)一度に配向できる数量は機械サイズ・頭数により1~12個と異なります。
EDOpath 2.0の特長
EDOpath 2.0とは
工学的設計志向(Engineering Design Oriented)アプリケーション:EDOpathは機械的特性の要求に基づき繊維束の正確な配置に特化したソフトウェアです。
ステッチデータ変換ソフトウェア
CADの2Dベクター形式データ(.dxf)の入力後、パスやステッチ計算パラメータ情報を持つエドパスデータ(.edop)への変換を行う。エドパスデータは縫い順序や機械パラメータ情報も保持するTFP加工機:TCWM用ステッチデータ(.edf)として出力可能。
パスデータを最短距離で接続して結合し、一筆書きデータへ簡単に変換。パス接続順序の修正も簡単に。
ステッチパラメータによるステッチ長最適化と折り返し部での繊維位置ずれを補正するパス修正・最適化機能。
平面パーツの金型用プリフォームの厚み分布の計算と出力 (.iges)
・新フォーマット(EDF)対応で配向精度や作業効率を向上させる各種機能が追加に。
・PCからTFP加工機(TCWMシリーズ)へのLAN接続によるデータ出力が可能に
・素材幅自動最適化で折り返し部の繊維束配置をより正確に
会社情報
- 販売元タジマ工業株式会社
- 所在地〒461-0011 愛知県名古屋市東区白壁三丁目19番22号
- 会社HPhttps://www.tajima.com/jp/
- 製造元株式会社 TISM
- 所在地〒486-0901 愛知県春日井市牛山町1800番地
- 会社HPhttps://tism-tajima.co.jp/