1980年創業、アメリカ・オハイオ州に拠点を置くアパレルデコレーターの5B’s。
創業以来、同社は市場の変化に対応しながら事業を拡大し、長年にわたりタジマの刺繍機を活用してきました。
「顧客の問題を解決できるなら投資する。」その考え方は創業当時から変わっていません。
今回、創業者のLeland Bilesさんに、5B’sが40年以上にわたりタジマ刺繍機を選び続けてきた理由と、設備投資に対する考え方について伺いました。
「私たちは機械ではなく、タジマの技術に投資している」―5B'sが語る、タジマ刺繍機を選び続ける理由
5B’s 創業者 Leland Biles
5B’s Inc.
1980年創業、アメリカ・オハイオ州ザネスビルに本社を構えるアパレルデコレーター。刺繍を中心に、スクリーンプリント、ワッペン、DTF転写など幅広い加飾サービスを提供しています。創業以来、「顧客の課題を解決する」という考え方のもと事業を拡大し、現在では22.5万平方フィート(約2.1万㎡)の生産拠点と400ヘッド以上の刺繍機を保有。品質、信頼性、パートナーシップを重視しながら、アパレルブランドや企業向けに高品質な加飾製品を提供しています。
5B’sとタジマの出会いについて教えてください。
当社は1980年、自宅の地下室から事業をスタートしました。以前勤めていた会社が輸入品の影響で事業を縮小し、職を失ったことをきっかけに、妻と二人で縫製事業を始めることを決意しました。妻が縫製を、私は営業を担当し、二人で事業をスタートさせました。
創業後まもなく訪れたシカゴの展示会で、初めて電子刺繍機を目にしました。当時はキーボードで文字を入力するだけで刺繍ができること自体が画期的で、その可能性に大きな魅力を感じたことを今でも覚えています。その後、6頭単針機を導入し、本格的に刺繍事業へ参入しました。しかし、当時の刺繍機は単針機だったため、色替えのたびに糸を切り、糸を通し直さなければならず、生産には多くの手間がかかっていました。

転機となったのは、買収した会社に設置されていたタジマの多頭多針刺繍機を初めて稼働させたことです。
「本当に圧倒的でした。言葉では表現できないほどの差でした。」
タジマの刺繍機は複数色を自動で切り替えながら連続生産が可能で、それまで使用していた単針機とは生産性がまったく異なっていました。
私たちの従来機では、その生産量に追いつくことができなかったのです。
この経験をきっかけに、自らタジマのシュニール機を導入しました。これが、40年以上続くタジマとのパートナーシップの始まりだったと思います。
帽子刺繍の歴史・高まる品質要求とについて教えてください。
当社が長年強みとしてきた分野の一つが帽子刺繍です。
創業当時はフラットタイプの刺繍機しかなく、現在のように完成した帽子へ直接刺繍することはできませんでした。そのため、帽子メーカーから送られてきた前面パネルに刺繍を施し、その後メーカー側で帽子へ組み立てるという工程が一般的でした。
その流れを大きく変えたのが、タジマの帽子枠です。
完成した帽子へ直接刺繍できるようになったことで、生産性は大きく向上し、完成した帽子への刺繍が一般的になっていきました。
一方で、帽子そのものも進化しています。現在では3Dフォーム刺繍が一般的になり、素材や構造は以前よりも複雑になっています。今の帽子は昔よりずっと複雑です。顧客から求められる品質も年々高くなっています。単に刺繍ができるだけではなく、高い再現性や安定した品質が求められるようになり、それに応えるためには新しい技術を取り入れ続けることが欠かせません。


2022年にはTMEZシリーズを導入いただきました。導入後に何か変化はありましたか。
当社では、新しい設備を導入する際、まず実際の生産現場で徹底的に評価します。最初のTMEZシリーズを導入した際も、「とにかく使ってみろ。できるだけ多くの異なる仕事をやってみて、何ができるか試してみろ。」と現場へ伝え、さまざまな案件で検証を行いました。
その結果、TMEZシリーズは十分な価値があると判断しました。現在では10台まで増設しています。
特に効果を実感したのが、3D刺繍です。これまで3D刺繍では、ウレタンフォームの厚みに応じて布押え高さを調整する必要がありました。
しかし、TMEZシリーズでは上糸調整や布押え制御が進化し、自動で調整してくれるので、オペレータがテンションの再調整をしたり、高さ設定を変える必要もありません。作業負担が大幅に軽減し、品質の向上や安定した生産にも繋がっています。
私たちは設備をカタログスペックだけで判断することはありません。
「この設備は顧客の役に立つか。」
「より早く納品できるか。」
「より良い品質を提供できるか。」
常にその視点で設備を評価し、実際に現場で価値を生み出せるかを見極めています。
現場の課題を解決し、お客様へより高い価値を提供できる技術であること。それが、私たちにとって設備投資を判断する最も重要な基準です。
「私たちは機械を買っているのではありません。タジマの技術に投資しているのです。」


弊社販売代理店 Hirschとの関係性について教えてください。
当社にとって販売代理店のHirschは、単なる販売代理店ではありません。
長年にわたり、設備の導入だけでなく、現場で発生する課題にも一緒に向き合ってきたパートナーです。
機械に問題が発生した際には現場へ足を運び、一緒に原因を調査し、改善へ取り組んできました。その積み重ねが、現在の信頼関係につながっています。
代理店、ユーザーという関係を超えて、お互いを理解しながらより良いものづくりを目指してきたことが、長く付き合いを続けられている理由だと思います。
今後、タジマとのパートナーシップに期待することを教えてください。
「顧客の問題を解決できるなら投資する。」
市場や顧客のニーズはこれからも変化し続けていくと思います。だからこそ私たちは、これからも現場の課題を解決できる技術を求め続けます。

兒島 成俊 | 中央:5B’s 創業者 Leland Biles さん|右:5B’s 社長 Shane Bilesさん